デリバレイティブ映画観

~ゆるやか映画感想ブログ~

『LIFE!』~やればできる男~

~やればできる男~

気温が不安定で、

体調を崩しやすい時期ですね。

健康は人生で大切なことですが、

人生で大事なことはほかにもあるのではないでしょうか。

それを教えてくれたのが、

今回の映画。

『LIFE!』(2013)です!

監督・主演ベン・スティラー

ナイト・ミュージアムの印象が強いですね。

日本語版の吹き替えはナイナイの岡村さんがやっていましたが、

今回は字幕版を観ました。

ネタバレもありで書いていきます!

まずはあらすじ。

主人公のウォルター・ミティ(ベン・スティラーは、

フォトグラフ雑誌である『LIFE』ネガを管理する仕事を長年続けてきました。

地味で目立たない仕事の一方で、私生活もまた冴えないウォルター。

好意を抱いている同僚のシェリル(クリステン・ウィグという女性にも声をかけられず、

彼女が利用している「e-ハーモニー」というサイトを通じて好意を伝えようとしても、

自身のプロフィールに書く体験談がないせいでそれもできないありさまでした。

日々の生活の不満を、空想の世界に入ることでごまかしていたウォルターでしたが、

勤めていた会社が買収され、

『LIFE』が廃刊になることを伝えられます。

新たな上司であるテッドひげ面の嫌味たっぷりの若い男で、

リストラの大ナタを振るおうとしていました。

そんな折、『LIFE』の廃刊を知ったショーン・オコンネルという写真家が、

これまでともに働いてきたウォルターのもとに、

感謝の手紙と贈り物の財布、そして、

『LIFE』の最終号の表紙に「25番」のネガを使ってほしいという依頼が届きます。

25番には「人生の神髄」があるというのです。

しかし、肝心の25番のネガはなく、ウォルターはシェリルに頼んだり様々な手を使ってそれを探しますが、

結局はショーンに直接聞くしかないということがわかります。

大物写真家であり、『LIFE』の代表的な写真家であるショーンは携帯も持たず、

世界中を飛び回っていました。

そんなショーンの手がかりを追って、ウォルターはグリーンランドへ向かいます。

そこからは怒涛の冒険劇

飛行機から海に飛び込んだり、

火山の噴火に巻き込まれたり、

空想ではなく現実の世界の大冒険を経験します。

しかし、結局ショーンには会えず

会社に戻るとシェリルもクビになっていました。

ウォルターもネガを会社に提出できず、テッドにクビにされます

シェリルを慰めるため、

そして旅の途中で手に入れたスケートボード

彼女の息子・リッチに渡すために彼女の家を訪ねるウォルターでしたが、

彼女の元夫が家にいて、復縁したものと思ってショックを受けたウォルターは、

スケートボードだけを家の前において帰ります。

失意の中で、ショーンの残した手がかりから彼がアフガニスタンにいることが分かったウォルターは、

一路アフガニスタンへ。

旅の行程を書き記しながら、アフガニスタンの高山にたどり着いたウォルターは、

そこでついにショーンと出会います

ショーンから教えてもらったネガの場所とは、初めに彼から送られた

財布の中でした。

財布を捨ててしまっていたウォルターでしたが、

苦労の末に自宅へ戻ると、

母が財布を持っておいてくれていました

その中に入っていたネガを、彼は見ることなくテッドに渡します。

そして、シェリルの復縁が誤解だったこともわかり、

二人で歩いていると、

そこには『LIFE』の最終号が売られていました。

その表紙に写っていたのは、ウォルターが働いている姿でした。

手をつないで歩くウォルターとシェリルで、映画は終了します。

 

ここがよかった①

やっぱりベン・スティラーですよね。

ナイトミュージアムでもそうでしたが、

一見ダメそうな冴えないおじさんだけど、

話が進むにつれてだんだんとかっこよく見えてくるんです。

しかもかっこいいだけじゃなくて、

ユーモアも感じさせてくれますね。

いろんな要素を兼ね備えています。

この映画でも、最初は暗ーい、疲れた感じがするおじさんなんですが、

最後は芯のある、素敵な男性に。

同じストーリーを演じても、

これがジャック・ブラックだったらもっとコメディな感じになってるんじゃないかなと思います。

監督もベン・スティラーがやってるんですが、

自分の見せ方を自分が一番よくわかっているってことなんですかね~。

 

ここがよかった②

自分の考えに、少しでも変化を与えてくれる映画はいい映画だと思います。

この映画もそんな映画だったかな。

この映画のメッセージは、『LIFE』のスローガンに集約されていますね。

いい言葉だったので、そのままのせます。

 

世界を見よう
危険でも立ち向かおう
壁の裏側を覗こう
もっと近づこう
もっとお互いを知ろう
そして感じよう
それが人生の目的だから

To see the world, Things dangerous to come to,
To see behind walls, To draw closer, To find each other and to feel.
This is the purpose of life.

 

これまで一歩踏み出してこなかったウォルターが、

ショーンの写真をきっかけに、

世界を飛び回る。

ヘリから飛び降りたり、

火山の爆発に巻き込まれたり、

雪山にのぼったり、

常に危険は付きまといます

でも、道中で会う人々はみないい人たちばかりで、

美しい光景にも出会える。

ショーンとの出会い、そしてユキヒョウをあえて撮影しないシーンは、

ショーンペンが渋くて、男の美学って感じです。

最初の一歩が、自分をどこかに連れて行ってくれる

その一歩目の大切さを教えてくれます。

一方で、

ラストのシーンの、

『LIFE』の表紙、つまりショーンが「人生の神髄」と語った写真に写されていたのが働いているウォルターだったことで、

日々の積み重ねの大切さもメッセージとして描いてますね。

これがなかったら、

ただ無責任に冒険に出ろ!

っていうだけの映画になってしまうところをうまくやっています。

物語に張られたいろいろな伏線も謎解き的な楽しさを与えてくれるし、

妄想シーンも映画をより派手に彩ってくれていました。

ここがよかった③

映像と音楽の美しさも欠かせない魅力でした。

グリーンランドアイスランドの光景はどこも広大で、美しい。

バックで流れる音楽も素晴らしくて、

その2つがあいまってとにかくアイスランド行きたくなります

アフガニスタンの光景も広大で美しいのですが、

個人的にはショーンと会った後の、夕陽をバックにサッカーをするシーンですね。

とても印象的でした。

妄想シーンのクオリティも高く映像として面白いので、

この映画自体が『LIFE』のようなフォトグラフ誌みたいでした。

 

まとめ

メッセージ性と画面の美しさが両立しているのに加え、

コメディらしい面白さが随所に挟まれるのがいいところでもあります。

e-ハーモニーのカスタマーサービスのトッドとの会話も良いですし、

いちいちシェリルが妄想として現れるのも面白いです。

ベンジャミンバトンのパロディもです。

さすがベン・スティラーです。

あと、グリーンランドに行く決意をしたウォルターが、

偉人たちの写った『LIFE』の表紙の前を歩くシーンはすごく好きでした。

嫌な部分もなくて、

誰とでも見られて、

それぞれに感じるところが見つけられる、

さわやかな素晴らしい映画でした。

もちろん都合良すぎとか、

ウォルターが優秀すぎるとか、

いろいろツッコミどころはありますけど、

この映画についてはそれでいいのかな~と。

大事なのは一歩を踏み出す勇気だと思うので。

それでは。