デリバレイティブ映画観

~ゆるやか映画感想ブログ~

『死亡遊戯』(1978) ~前半はガマン~

~前半はガマン~

取り上げる映画に一切の一貫性なし、

という点についてはもはや何も言いませんが、

今回の映画はこちら。

死亡遊戯』(1978)です!

ブルース・リー遺作となったこの作品ですが、

まったく世代でない私は

香港・カンフー系の映画は燃えよドラゴン少林サッカーしか見たことがありませんでした。

とりあえずハードディスクに録画されていたので見てみましたが、

ネタバレありで、

 

まずはあらすじ。

ビリーブルース・リー)とチャック・ノリスが1対1で戦闘しているシーンから映画はスタートします。

そのシーンはビリーが出演する映画のワンカットということになっており、

撮影を終えたビリーが楽屋に戻ると、

そこにはスタイナーという男が来ていて、

ビリーに自分たちの組織と契約するように脅迫します。

スタイナーを殴って追い返し、

恋人である歌手のアン・モリスコリーン・キャンプ)の元へ向かうビリー。

一方、追い返されたスタイナーはボスであるドクター・ランドという老人に、

ビリーが自分たちの組織と契約しないことを報告します。

ランドは国際シンジケートのボスで、

世界中の俳優やスポーツ選手との脅迫的な独占契約で利益を上げていたのでした。

人気俳優だったビリーと人気歌手のアンも組織のターゲットとなっており、

組織は部下を刺客として送って何とか契約させようとします。

ビリーは組織と戦えばアンも巻き込まれるかもしれないと躊躇しますが、

結局は組織に屈しないことを決意。

組織はそんなビリーの態度を見て、

彼の撮影現場に刺客を送り、

ビリーは銃で顔を撃たれます

一命をとりとめたビリーは、

世間には自分が死んだことにして、

自らは顔を整形して組織と戦うことに。

ランドはそのころ格闘大会を開くためにマカオに向かっており、

ビリーもそのあとを追います。

マカオにあるランドの屋敷に単独奇襲をかけますが、

この時は失敗。

しかし、ビリーはめげずに老人に扮して格闘大会に潜入し、

サモハンキンポーとの試合に勝利した後のカールという組織の幹部を

華麗な足技で打ち破ります。

カールを殺された組織は、

犯人が実は生きていたビリーだったことを突き止め、

同じくマカオに来ていたアンを誘拐し

ビリーを九龍の倉庫に誘い出します。

そこでアンを助け出し、

自分の顔を撃ったスティックという幹部を倒して、

ランドが「南北楼」というレストランにいることを聞き出したビリー。

一目散にそこへ向かいます。

そこには階ごとに刺客が待ち受けており、

1人目のヌンチャク使い、ダン・イノサント

2人目の韓国合気道の達人、池漢載

3人目の巨人、ハキーム

死闘の末に破って、4人目のスタイナーもどうにか倒します。

そして、最上階にたどり着くと、

そこには手首を切って自殺したランドがいたのだった…

と思いきや、それが実は人形で、本人は窓から逃げ出していました。

後を追うビリー。

追いつかれたランドは、

足をすべらせ、そのまま落下死

映画もそのままエンドロールが流れ、終了します。

 

ここがよかった①

 

この映画の良かった点は2つ。

アクション音楽です。

音楽はのちに触れるとして、

やはりブルース・リーのアクションは際立っています。

香港映画にあまり詳しくない状態で見てしまったので、

映画を見ているときはブルース・リーってこんな顔だったっけ

みたいな違和感があったのですが、

この映画でブルースリーが出ているのは最後の南北楼でのシーンのみ

後はタン・ロンユンピョウなどが代役として出演しており、

見るたびにビリーの顔が違っています。

なので、アクションシーンも違っていて、

最後の南北楼でリーが演じているシーンと

それ以外のアクションシーンでは

アクションのクオリティに差があることが素人目にも伝わってきます。

映画としてのストーリーは特別面白いわけでもなく、

香港映画のキモともいうべきアクションシーンもなんかいまいち、

というわけで、

前半はやや苦行の感ありといった印象でした。

でも、カールを倒す場面の連続キックはちょっと面白かったです。

そんな苦行を終えてようやく登場するブルース・リー4連戦(スタイナー戦はリーが演じていないけど)はどれも

熱い死闘です。

おなじみの黄色いトラックスーツに身を包み、

ヌンチャクを振り回す、

まさにブルースリーイメージそのままの戦いが繰り広げられます。

特にはNBAのレジェンドであるカリーム・アブドゥル・ジャバ―が演じるハキームとの一戦は

スカイフックでNBAを席巻したジャバ―の218センチという超長身がもつ異様な雰囲気もあって、

素晴らしい戦いでした。

 

ここがよかった②

 

オープニングエンディングで流れる音楽は印象的でした。

007シリーズを手掛けているジョン・バリーが作曲したとのことで、

007っぽい雰囲気のある、

映画への期待を高めてくれるような

聴きごたえのあるオープニングです。

そして、

エンディングはもっと感動的でした。

優しく、どこか寂し気なメロディーと女性の歌声が、

リーの名シーンとともに流れていきます。

リーの死を意識して作られているのだと思いますが、

それほど深い思い入れのない私でも、

リーの早すぎた死を残念に思わざるを得ませんでした。

 

 

まとめ

 

リーの死後、残されたフィルムと代役やつぎはぎを合わせて作られたこの映画。

無理のあるシーンが多いのと、

トーリーのいまいち感はほかでも言われているように

否定できません。

ですが、

そのいびつさが

かえって本当の魅力を持っているリーを際立たせ、輝かせているように感じられました。

なので、この映画をこれから見ようという方には、

前半を何とか耐え忍んでいただいて、

最後のリーの素晴らしいアクションを堪能していただければ、

と思います。

映画全体としては燃えよドラゴンのほうが好きだなあとは思うのですが、

最後のアクションだけは死亡遊戯のほうに凄みを感じましたね。

もっと香港映画の香港映画の世界に触れるため、

次は『ドラゴンへの道』とか、

スパルタンXとかにも手を伸ばしてみようと思います!

それでは。