デリバレイティブ映画観

~ゆるやか映画感想ブログ~

『コーンヘッズ』(1993)~ハートフルとんがりSF~

~ハートフルとんがりSF~

宇宙人にもいろんなタイプがいますよね。

タコ型、グレイ、精神体とか。

そんな中で、今回の映画に出てきたのは、

すごくゆるーい宇宙人でした。

そんな今回の映画はこちら。

『コーンヘッズ』(1993)です!

監督はスティーブ・バロン、主演はダン・エイクロイドということですが、

 

まずはあらすじ。

ある宇宙船が、地球に向かってくるシーンから映画はスタート。

ニュージャージーの空軍基地がその動きを察知し、

宇宙船は割とあっさり撃ち落とされて川に墜落します。

 

中から出てきたのは、頭がトガッた2人の宇宙人でした。

トウモロコシのような形にとがった頭ということで、コーンヘッド

モーテルに泊まった2人のコーンヘッドの夫婦たちは、

自分たちの惑星であるレミュラク星と連絡をとる通信機を直して

そのうえで救助が来るまでの間地球で暮らすことにします。

 

そうして夫のベルダ―ダン・エイクロイド)が働き始めたのは、機械修理屋でした。

妻のブライマートも、すでに地球の生活になじんでいました。

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やがて通信機の修理を終えて母星との連絡を取ると、

救助には7ザールという長い時間がかかると告げられ、

2人は途方にくれます。

しかもブライマートが妊娠していることもわかりました。

 

仕方なく地球での暮らしを続けることになった二人ですが、

ベルダ―はデ・チコという偽名で社会保障番号をとったり、

歯を地球人と同じ形にしたりして地球に溶け込む準備を進めます。

 

しかしそのころ、移民帰化局の地区長シードリングと、そのお付きのターンブルは、

「デ・チコ」という名前が複数の移民に不正に使われていることを突き止めていて、

その名前で不正にアメリカに入国した移民を逮捕しようとしていました。

そして、ついにベルダ―の棲み処を発見し、そこに乗り込んでいきます。

ベルダ―たちは何とか逃げ延び、

その先でタクシードライバーとして生活します。

 

そしてベルダ―が生まれてくる子供のために引っ越しを考えていた矢先、

妻のブライマートが娘のコニーを出産

一方のシードリングも再び彼らの居場所を突き止めますが、

そこに乗り込んだ時にはすでに彼らは引っ越した後でした。

その後シードリングが昇進し「デ・チコ」事件から手を引いたことで、

ベルダ―たちに安寧の時が訪れます。

 

彼らの様子を撮影したホームビデオが流れ、

次の場面ではコニーがすでに高校生になっていました。

ベルダ―は自動車の教習官として働き、

隣人たちと交流したり、コニーの買い物に付き合ったり、ゴルフをしたりと

平穏な日々を送ります。

そこからは、コニーとそのボーイフレンドであるロニーとの恋や、

ベルダ―の浮気疑惑、

マンネリを打破しようとするブライマートなど、

彼ら一家の日常がコミカルに描かれます。

 

そんな時、昇進していたシードリングがさらなる昇進をかけて、

再び「デ・チコ」事件の解決に乗り出し、

ベルダ―たちの居場所を探します。

居場所を突き止めたシードリングたちがベルダ―たちの家を訪問したのと同じタイミングで、

通信機に母星から救助船が地球に来るという連絡が入ります。

ハロウィーンパーティーに参加していたコニーは地球に残りたいといいますが、

シードリングたちが追ってきたこともあって、

一家は救助船でレミュラク星に帰ります

 

その時ごたごたでシードリングとターンブルも一緒に来てしまいました。

そうして母星に帰り着き、

その星の長官と呼ばれるトップの権力者に謁見したベルダ―は

地球の人間2人と様々な地球の物品を持ち帰ったことで称賛されますが、

歯を直していたことを反逆罪とみなされ、

ガーソクという怪物との決闘を命じられました。

同じ刑に処せられたほかの人々が

次々にガーソクに殺される中、

最後の一人となったベルダ―は、持ち前のゴルフの腕を活かして

見事ガーソクを倒すことに成功。

 

その結果罪を取り消されたベルダ―は、

地球を征服することを長官に申し出ます。

そして大艦隊で地球に押し寄せますが、

地球からの攻撃を受けて自分の戦艦が撃ち落とされたことにして、

ひそかに地球に着陸します。

 

そして、ついてきたシードリングを自分たちに市民権を与えることを条件に解放し、

無事地球での生活を再開するのでした。

そして、コニーとボーイフレンドのロニーがプロムに向かう姿を

にこやかに見送るベルダ―とブライマートたちで映画は終了します。

 

ここがよかった①

SF作品というより、ハートフルコメディだったこの映画。

ツッコミどころも多くて、

笑って楽しむにはすごくいい映画でした。

地球に住むことになったベルダーの家族ですが、

まず見た目のインパクトが強い。

登場シーンから「コーンヘッズだ!」とすぐに納得のいくわかりやすい異常さ。

それに加えて彼らの回りくどい、

妙に科学的な口調がさらに宇宙人らしい良い味を出してます。

しかも、そんな彼らを誰も追及することなく、

周囲の人は彼らとの生活を受け入れます。

変わってるけど悪い人たちじゃないから…

とは思いますが、ほんとに頭についてはノータッチです。

ドラえもん的世界観ともいうべき寛容さ。

行く先行く先で好意的に受け入れられ、

彼らを受け入れようとしないのは移民帰化局の2人くらいのもの。

どうやって修理屋とかタクシードライバーになったとか、

そういった面倒な部分はバッサリ省略して、

宇宙人だから起こる面白い部分だけを描いてます。

なので、整合性とか説得力みたいなものはないです。

 

しかも、そうした面白さが描かれるのは前半までで、

コニーが成長してからは人間の普通の家族と同じような生活が描かれます。

娘の恋愛に厳しい父親とか、夫婦のマンネリを打破しようとする妻とかですね。

宇宙人要素はあまりありませんが、それはそれで微笑ましくて面白かったです。

そして移民局に追われ、ついには母星へと帰るシーンとなり、

ここで申し訳程度のSF要素が入るのですが、

なんで歯が違うと反逆罪となるのか、

訳も分からずベルダーがガーソクと決闘させられます。

結構な急展開で、私はやや置いていかれ気味でした。

 

とはいえ、最後地球に戻ってくる場面は、

自分の名誉を捨てて家族のために生きようとする、

ベルダーの家族愛の深さが感じられるいいエンドでした。

細かいことを無視してストーリーを受け入れさえすれば、

逐一面白いシーンで笑わせてくれて、

同時に家族の温かさも描かれていた良い映画でした。

 

ここがよかった②

脇役の方々も、

なかなか楽しい人たちでした。

シードリングはまあ自分勝手なヤツ、という感じですが、

その部下のターンブルの腰巾着ぶりは面白かったですね。

最終的にレミュラク星の長官の腰巾着になったのは笑えました。

コニーのボーイフレンドのロニーもなかなか印象的でした。

デブのロン毛で、コニーがどこを気に入ったのかいまいち伝わってきませんが、

最終的には気のいいキャラクターで好きになりました。

 

まとめ

 他にもバレバレの変装とか、面白いシーンは多かったですが、

細かいシーンについてはここで書くよりも

見てもらったほうが面白いかなあということで

詳しくは書きません。

また、コーンヘッズは移民の比喩だといわれていますが、

そうしたことを特に深く掘り下げた映画でもないので、

エンディングで流れる「Can't take my eyes off you」も含めて

SFハートフルファミリーコメディを気楽に見たいという方にぜひおすすめです!

最後になりますが、

この映画はほんとに1993年の映画なんですか?

それでは。